魔法学園の落ちこぼれは卒業できるのか
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朝早くの空気はとても澄んでいると思う。そしてそんな空気を独り占めできる私はとても贅沢だと思う。
この町は人口も少なく、都会からも離れている。そして町の人も優しい人ばかりだから私はこの町が大好きだ。

「シーラおばさん、おはよう!」

「あら、ジゼルちゃんおはよう。今日も朝から教会のお手伝い?えらいわねぇ」

「ありがとう。でも教会には拾ってもらった恩があるからね。恩返ししなくちゃ」

私はジゼル・バルニエ、15歳。
幼い頃に教会に保護され、今も教会にお世話になっている。

「そういえばジゼルちゃんは秋から学舎の高等部に行くのかい?」

「うーん、今はまだ悩んでいるんだよね・・・学費はすべて教会が出してくれているから申し訳なくて」

もちろん叶うのならこの先も高等部で勉強してさらに知識をつけたい。
この先私も独り立ちをするのだから、一人で生きていける力を養いたい。
だけど高等部の学費は初等部や中等部よりも高い。それを払って欲しいとは言いにくい。


「ジゼル」

「あっ、シスターおはよう」

この町の教会はそんなに大きいものではないから、司祭が一人とシスターが二人の計三人で運営されている。

「おはよう。イザヤ様がお呼びですよ」

「本当?行かなくちゃ。じゃあまたね、シーラおばさん!」
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