カラフル
Q
朝、順が寝てるうちにわたしは仕事に行って、帰ってくるとだいたいコタツで寝てるかパソコンを開いてなにかやってる。
ときどき、一緒に布団で寝たあとに、こっそり起きて暗い部屋のなか、パソコンの青白い光に向き合ってカタカタやってるときもある。
毎日こそこそなにやってんのかな?
求人情報とかチェックしてるのかな?
「実は俺さぁ、マジ懐が寂しくて。財布が鼻水垂らしてて。でね、最近オークションで」
そこでちら、とわたしの大切な本棚を見た。
すぐにピンときて、わたしは目も口も大きく開けた。
「え⁉︎ わ、わたしの大事な漫画本、売ったの⁉︎」
「でけー声。近所迷惑だろ?」
耳の穴に指を突っ込んで顔を歪ませる順は、
「まだ売ってないって。ただいくらで売れるか調べてるだけ」
悪びれた様子もなく、うそぶくように言った。
「信じらんない! 勝手に売ったら許さないからね! ほんともう、最悪っ……」
せっかく今日はバイトがお休みだから、一緒に外食でも、って思って。
久しぶりに出かけるから朝からスカートとか履いちゃって、メイクして楽しみにしてたのに!
朝、順が寝てるうちにわたしは仕事に行って、帰ってくるとだいたいコタツで寝てるかパソコンを開いてなにかやってる。
ときどき、一緒に布団で寝たあとに、こっそり起きて暗い部屋のなか、パソコンの青白い光に向き合ってカタカタやってるときもある。
毎日こそこそなにやってんのかな?
求人情報とかチェックしてるのかな?
「実は俺さぁ、マジ懐が寂しくて。財布が鼻水垂らしてて。でね、最近オークションで」
そこでちら、とわたしの大切な本棚を見た。
すぐにピンときて、わたしは目も口も大きく開けた。
「え⁉︎ わ、わたしの大事な漫画本、売ったの⁉︎」
「でけー声。近所迷惑だろ?」
耳の穴に指を突っ込んで顔を歪ませる順は、
「まだ売ってないって。ただいくらで売れるか調べてるだけ」
悪びれた様子もなく、うそぶくように言った。
「信じらんない! 勝手に売ったら許さないからね! ほんともう、最悪っ……」
せっかく今日はバイトがお休みだから、一緒に外食でも、って思って。
久しぶりに出かけるから朝からスカートとか履いちゃって、メイクして楽しみにしてたのに!