わたしを光へ。
明らかに様子がおかしい加賀くんには気付かずに、花那が一方的に話す。
「バイクにも乗れてね、本当に格好いいんだ~」
制服じゃないからどこの学校か分からないけど、見た目は不良そうだ。
うちの学校で言えば、氷室くんのような。
「バイク?花那はバイクに乗っちゃだめだよ」
「え、何で?」
まさか白鳳の仲間?
そうすればこの動揺の辻褄が合う。
でもそれはないか。仮に仲間だったとしたら私の顔は知っているだろうし、むしろ声をかけてくるはずだ。
何もやましいことなんてないのだから。
それよりもこの男は何ていうか、私と花那の関係にびっくりしている…?