わたしを光へ。
5
Ⅰ
あれから二日。
何にも変わらない日々を送っていた。
彼からの連絡もないし、花那が何か気付いた様子もない。
彼も花那に何も言っていないということだろう。
私はいつも通り学校が終われば白鳳の倉庫に行き、九時になれば家に帰る。
両親もそんな私を咎めたりはしない。
たまに早く帰ってきなさいと言うだけで。
「美月、そろそろ言ったらどうだ?」
総長室に洸と二人でいる今。
洸のその言葉に一気に心臓の音が大きく聞こえ、体が冷たく感じる。
この音が洸にまで聞こえていそうなくらい。
彼は、何か気付いていた…?