わたしを光へ。
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Ⅰ 氷室side
「洸、美月に何かしたのか?」
あからさまに俺らを避けているとか、挙動不審だとか、そういうのではない。
上手く言えないけど何か違和感がある。
確かに白鳳の倉庫に来る頻度は減った。
でも教室では俺とも話すし、クラスメートとの様子もいつもと同じだ。
「何もないんだよ、何もな。氷室こそ何か知らないのか?」
「俺が知ってるわけないだろ」
そう、いつもと同じなんだ。
屋上で話したとき、確かに美月には何かが起きていた。
あの動揺振り、余程のことがあった筈だ。
なのに何も無かったかのような顔をして、俺たちに全てを隠している。