わたしを光へ。


そのときも確信に触れるような会話はせずに、ただの日常会話のみで。



洸がどの程度知っているか分からないけど、そんな気を遣わせてしまうのが申し訳なくて、情けなかった。



「中々来れなくてごめんね」



前にも私が倉庫に来れなかったとき、古賀くんは洸と喧嘩していたし。



今日会ってすごく喜んでくれているのも感じていたから。



「美月ちゃんが忙しいのはみんな知ってるし、誰もそんなことで怒らないから。美月ちゃんのペースで馴染んでくれればいいんだよ」



誰もかれも優しくて、私には優しすぎて、嫌になる。



私には勿体無さすぎる優しさで、甘やかされて。



穢れた私にはそれが苦しくて、だけど離れるのはもっと苦しくて。


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