わたしを光へ。

それでも変わらない態度をとってくれる彼らに、私はどれほど救われたか分からない。



「うん、これからはちゃんと来るね」



そう言うと、彼は優しく微笑む。



久しぶりに見た、洸のこの顔。



罪悪感でいっぱいで、彼の顔を直視出来なかったから。



洸と目が重なったままいると、彼の方から顔を近づけて来た。



途端、私の視界はあのときの記憶に引き戻される。



フラッシュバック。



加賀くんの顔が寄ってきて、息遣いが聞こえるほど近付いて、なす術なく口付けられたあのとき。




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