わたしを光へ。
当人もまた、ひどく驚いていた。
そう。それはまるで私と初めて会ったあの時のように。
だとしたらこれは本当に偶然、ということ…?
「ん?なに、お前ら知り合いだったのか?」
グルグル結論がつかない私の思考は洸の声で遮られた。
と同時に今のこの状態を整理して頭をフル回転させる。
「そう。実は彼、花那の彼氏で」
そう言うと洸は納得したように頷いた。
下手な嘘をつくより、こう言ってしまった方が良い。
加賀くんはまだ、この状況を受け入れ切れていないようだった。