わたしを光へ。
加賀の第六感の知らせは、恐ろしいほどタイミングが良かった。
今日の放課後のあの時間は、美月の心に空いた穴を洸の愛で埋めるには短すぎた。
まだ完全に癒えていない傷を、加賀が満たすには絶好のチャンスだった。
「本当に可愛い。ねえ美月、俺のものになって」
虚な瞳で美月は加賀を見上げた。
傷を負った美月に、加賀は酷く加虐心を煽られる。
「堪らなく貴方のことが欲しい」
愛しそうに見つめ、甘美な言葉を投げかける加賀は、もしかしたら洸よりもその中毒性は強いかもしれない。
「なんで、そんなことが言えるの?花那は…?」
加賀くんは緩くかぶりを振る。