わたしを光へ。
始めこそ俺と、氷室との三人で話していたけれど遂に本題に入りたいようで、加賀は氷室を外させた。
「ところで、相澤は美月と付き合ってどれくらい?」
美月、などと馴れ馴れしく呼び捨てで呼ぶ加賀を少し不審に思うが、同い年だし彼女の姉だしなと自分を納得させる。
「そうだな、四ヶ月くらいか?」
「どう、順調?」
勿論、と軽い調子で頷いてみせる。
美月とは特に問題はない筈だ。そりゃついこの間喧嘩と言うか、危ないことはあったけど。
だけど、あれ。と、不意に脳裏を掠めた記憶。
濃い出来事があり過ぎて有耶無耶になってしまった微かな疑惑。