わたしを光へ。

俺は確か美月をーーー。



「浮気、とかされたことは？」



脳内の自分の声が漏れたかと思った。



多分今の俺は間抜けな顔を晒している。慌てて笑顔を取り繕った。



「そんなことあるわけないだろ」



口ではそう言いながらも、脳内をフル回転させて考えていた。



確かに一時期、美月の浮気を疑ったことがある。



だけどあの後はそれらしい素振りがすっかり無くなったから、安心しきっていたんだ。



いや、それならいいだろ。解決してるんだ。



「そういえばさ、相澤のキスちょっと激し過ぎるんじゃないか？」



何が楽しいんだか、見たことないくらいの笑顔で変なことを言い始める。