わたしを光へ。
美月は人から貰ったプレゼントを自慢するタイプじゃない。学校に付けてきてるのは知ってるけど、制服で隠れて見えないし。
私服で首元が開いた服から見えたって可能性もなくは無いけど…、
少し怪しんだ俺の目線に気付いたのか、首を傾げて人畜無害な笑みを浮かべてみせる。
「美月の涙目ってさ、すごくそそらない?」
俺の内部の何処かが、破壊する音がした。
全てのパズルのピースが当て嵌まった。
「お前、まさかっ…!!」
生まれた疑惑は、殆ど確信に変わった。
目の前の加賀は、心底楽しそうに笑っていた。
「鈍感すぎだろ!何度あの唇に触れたか。美月、本当に可愛くてさあ」
気付けば俺は、加賀に殴りかかっていた。