わたしを光へ。

とにかくこの口を止めたくて。



「ふざけんなよ！お前、花那ちゃんの彼氏じゃないのかよ！」



怒りが溢れて止まらない。



殴られている間も加賀はずっと笑っていた。



けれど加賀も黙って殴られ続けるわけはなくて、俺も襟ぐりを掴まれ殴られる。



「そうだったけど、ずっと美月が欲しくてさ。なのにあの気高い精神だけは堕とせなかった」



ああ、それは分かる。美月はどうしても欲してしまう女だ。



「だからさ、まずはお前のところから離れてもらうことにするよ」



ニッコリと効果音が付きそうな。どうしてそんな自信たっぷりに笑える？



「絶対に奪わせたりしない」