わたしを光へ。
「美月、もう加賀の言うことは聞くな。花那ちゃんもきっと分かってくれる。俺らも全力で守る」
真っ直ぐに私を見つめる洸に、私もそれが最善の選択だと思った。
きっとこのまま事態は収束すると。
加賀くんの自信たっぷりな口振りは、ただ虚勢を張っているだけだと。
そう信じた。
信じていたかった。
私は自分のことでいっぱいいっぱいで、彼が今何を企み、期待しているのか気付けなかった。
あの人は思っていたよりずっと、
残酷な人だーーー。