わたしを光へ。
「いいから美月は俺の為に大人しくしとけ」
きっと納得などしていないのに、素直に俺に撫でられる美月。
本当に可愛くて堪らない。
だけどこの現状も、どうにかしなければいけない。
あと一度でも何かあれば美月は自分を捨て、加賀のところへ行くだろう。
その前に何とかしないと…。
最優先は花那ちゃんの安全。
花那ちゃんが傷付かなければ、美月が加賀に構う必要は無くなる。
「なあ美月、良かったら花那ちゃん白鳳に連れて来ないか?」
美月が体を起こして此方を見る。
何かを言いたそうに口を開くが、その前に続けて言った。
「勿論花那ちゃんの事情は皆んなには言わない。でも白鳳にいる方が絶対誰かしらいるし、安全なんじゃないかと思って」