わたしを光へ。
「ごめん美月、滝口からだった。白鳳に行かないと。悪いけど今日は倉庫に来ないで、後で必ず話すから」
酷く急いだ様子で一方的に言う。
「うん、分かった。気にしないで早く行って」
「気を付けて帰るんだぞ」
すぐに小さくなっていく背中を見送って、考えあぐねる。
このまま帰ってもいいんだけど、花那と入れ違いになったらいけないし。
でも連絡がないということはやっぱりまだ学校に居るのだろう。
そう自己完結して今日は白鳳に行かないと花那に連絡を入れる。
電車が来る頃、花那から了解のメールが届いた。
入れ違いにならなかったことに安堵する。