わたしを光へ。

「まだ拒否出来るんだ。また花那を傷付けてもいいの?」


一気に顔を強張わせる私を見て、軽く笑う。


「嘘だよ、美月が俺のところにいる限り何もしない」


そう言ってまた顔を埋め、そこに唇を落とす。


「可愛い、本当に可愛い」


歯の浮くセリフを囁く。


加賀くんは顔を離したかと思えば、肩に手を回し膝の裏に手を入れ、私を軽々と持ち上げた。


暴れる私を尻目に、機嫌良さそうに微笑んでいる。


ゆっくりとベッドに下ろすと、覆い被さってきた。


恐怖に必死に抵抗すると、右手に感じた手当たり。


正面を見ると彼の頬に滲む一筋の赤い線。


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