わたしを光へ。
「そう、相澤だ」
「何で?彼に何の用があるの?」
この男と相澤くんが友達には見えない。
友達なら私にこんなことしないだろうけど。
だから尚更分からなかった。
「何って、え、あんた何も聞いてないのか?」
美月の瞳に闇が宿る。
そう、私は何も知らない。
彼が裏で何をしているのか、何にも知らないんだ。
私の表情を見て、何も聞いていないと分かったんだろう。
「まじかよ…じゃあ、本気ってことかよ」
男は呟いた。
「教えて。彼は、何をしているの」
美月の凄まじいほどの潔く気高い圧力。
それにたじろぐように男は言葉に詰まった。
「あいつは…、」
少しの沈黙の後、男が口を開いた。