わたしを光へ。
体、辛くない?と私を気遣う。
張本人なのに、どの口がそれを言うか。
昨日のことは殆ど覚えていないけど。
「ゆっくりしたいんだけど、ごめんね。出なきゃないんだ」
私の頭を一撫でしてベッドから下りる。
服を着ながらキッチンの方へ向かった。
その間に私も床に落ちた服を拾い集める。
すぐに戻って来た加賀くんはミネラルウォーターのペットボトルを私に手渡した。
冷えたそれを乾いた喉に流し込む。
手早く身支度を整えた彼は、ベッドに座っている私と目線を合わせるように床に膝をついた。
「いい?美月、俺が言ったこと忘れないで。美月は、俺のモノ」
絆されたように、しおらしく頷いてみせると彼は満足そうに笑った。