わたしを光へ。

だけど、私の周りには問題が多過ぎる。


「あのね洸、花那が…!」


私は昨日起こったことを知る限り洸に歩きながら話した。


洸に支えられながら家に向かう。


「…っ」


こうして普通に洸と歩いていたけど、もしこれが加賀くんの策略で、何処かで見られていたらどうしよう。


今更ながら、そんな恐怖に取り憑かれた。


「どうした?」


急に歩みを止めた私を怪訝な表情で見る。


「…、加賀のことなら心配するな。氷室に頼んであっちの様子は見てもらってる。ちゃんと居るってよ」


私の考えを見透かしたように、洸が言う。


あっちというのは赤黎の倉庫だろうか。


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