わたしを光へ。

その診断がついた日、私は白鳳に来ていた。


「…正直俺は、今のうちに加賀を潰すべきだと思う」


今この場には幹部の皆んなが揃い、真剣な顔をして座っている。


今日私は皆んなに加賀くんのことを話した。


事が大きくなり過ぎていて、もう私一人では対処しきれないと感じたから。


一部始終を聞いた氷室くんが、最初に口にした。


「美月は花那ちゃんにバレたくなくて、加賀の脅しを受け入れてたんだろ。それなら加賀のことを忘れてる今が絶好のチャンスだと思う」


皆んながそれに頷く。


誰も私のことを非難せず、こんな面倒なことを真剣に考えてくれているのが、ただ嬉しかった。


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