わたしを光へ。

「美月には心配かけるから言ってなかったんだけど…」


副総長の滝口くんが話し出す。


「ここのところ、白鳳のメンバーが誰かに襲撃されるのが相次いでたんだ。」


初めて聞く不穏な話に、胸が騒つく。


「俺が滝口から電話を貰ってすぐ行ったときあったろ。あのときも何人かやられてたんだ」


「それで調べてたら犯人が分かった。犯人は、赤黎の奴らだったんだ」


滝口くんから告げられる事実に、知らずのうちに息を止めていた。


赤黎。加賀くんが率いる暴走族。


私は、一体何人危ない目に合わせなければいけないのだろう。


もううんざりだった。私の所為で誰かが傷付くのは。


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