わたしを光へ。
白鳳メンバーを襲った実行犯については、加賀が美月から手を引くなら、不問にするつもりだった。
加賀の命令が無ければ、白鳳に喧嘩を吹っかけるなど、当人たちもしたくなかっただろうから。
早く美月に会いたい。この手で美月を抱きしめたい。
そんな想いが俺の足の動きを速めた。
すっかり辺りは暗くなって、白鳳の倉庫からの灯りが周囲を照らす。
一階のホールには想像していたよりも多くのメンバーが残っていた。
心配そうに此方を見る皆んなに、笑顔で頷く。
詳しい説明は滝口に任せて俺は階段を駆け上がった。
迷わず総長室のドアを開ける。
てっきりドアを開けた瞬間、美月が駆け寄ってくるかと思ったけど、
その美月はソファに横になって気を失ったように眠っていた。