わたしを光へ。


私だって危険な目に合うのは避けたい。


素直に頷いた。


相澤くんと氷室くん以外の三人は違う学校に通っているらしい。


幹部以外の人で常栄学園の生徒はいるみたいだけど。


出来るだけ相澤くんが。


彼が忙しい日は他の人が付いてくれることになった。


「だけど洸のヤツ、よく美月ちゃんのこと落としたよな〜」


古賀くんが両手を頭の後ろで組んで、天を仰ぎながら言う。


その顔は若干からかいを含んでいるようにも見える。


「本当だよ。知らない間に掻っ攫っていきやがって」


氷室くんが相澤くんを軽く睨みながら返す。


知らないのも無理はない。


階段から落ちたあの時が初対面だったのだから。


そこからはあっという間に堕とされた。


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