わたしを光へ。
「お姉ちゃんやっと帰ってきた!」
洸とは玄関先で別れ、家に入った瞬間花那に出迎えられた。
「聞いてほしいことがあるのっ、私の部屋行こ!」
待ち切れないといった様子で、私の腕を引き階段を上る。
部屋に入った私はベッドの上で花那と隣り合わせで座った。
「あのね、この前告白されたって言ったでしょ?」
私はそれに頷く。
「付き合うことにしたの!」
両手を頬に当てて、嬉しそうに笑う花那。
その様は本当に幸せそうで。
「おめでとう、花那」
幸せそうだから。
私は何も口を出さなくて良いと思ったんだ。
本当はこのとき、相手がどんな人なのか聞き出しておくべきだったのに。