わたしを光へ。

あの人多分、古賀くんだ。


古賀くんが北高かどうかは分からないけど、あの金に近い髪色はそうだろう。


「私が追い払ってくるね。安心して帰って」


驚いたクラスメートの視線を背中に受けたが、気にせず洸の元へ向かう。


それにしても、どうしてこんな所に。


古賀くんにとっても常栄は居心地が良い所じゃないだろうに。


洸に古賀くんが来ていることを伝えると、うざったそうな顔をした。


「アイツ…、だからって直接来るか?」


心底メンドくさそうな顔で、一人呟く。


校門に向かいながら、説明をしてくれた。


「あれから美月一度も倉庫に来てないだろ?だから美月に会いたいって。俺ばっかり会ってて狡いって言ってたんだよ」


「それでちょっと喧嘩したんだ」


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