わたしを光へ。
Ⅱ
次の日も朝からバタバタで、至る所で私の名を呼ぶ声が聞こえた。
2時間目と3時間目の間、私は職員室に向かうために階段を下りていた。
次はあれをやらなきゃと、考えごとをしながら小走りでかけていた私は、突然上から私の名を呼ぶ声に驚き振り返ると、そのまま階段を踏み外した。
あ、落ちる。
と思ったときにはもう遅くて、足に鈍痛が走った。
これから来るであろう痛みに備えて、全身を強張らせたが、その痛みは来ない。
足ばかりがジンジンと痛む。
私が転げ落ちなかった理由は、階段の下にいた人が私を受け止めてくれたから。
丁度見えるバッチからは、彼が二年生だと分かる。
しかも特進クラス。