わたしを光へ。


皆んなが私を終始気遣ってくれて、怖がらせないようになのか、大声で騒ぐこともなく。


どうしてそんなに私を慕ってくれるの?と聞いたとき。


「洸さんたちが信じて、守ると誓った人を、俺らが慕わない訳がありません」


と言った一人の言葉に皆んなが頷く姿に、思わず泣きそうになった。


本当に、この人たちと出会えて良かったと。


まだ仲間にもなっていないのに、そう思った。


私も彼らと同じくらい、同じ感情を返していきたい。


会話が弾む一階の声が聞こえたのか、滝口くんと古賀くんと氷室くんも混ざり、さらに笑い声に包まれる。


私は、こんな温かい場所にいられる幸せを感じていた。

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