わたしを光へ。


「美月ちゃん、日曜日は夕方五時からパーティーするから必ず来てね」


副総長の滝口くんが言う。


日曜日、と言えば。


「私の誕生日の?」


もちろん、と頷く。


全員参加で盛大に開いてくれるらしい。


「ありがとう…」


予想外の出来事に余りにも嬉しくて、私が作る表情が完璧ではなかった気がした。


柔らかな優しさで、凍った仮面が溶かされるような。


此処にいると、櫻木美月ではいられない。


いや、皆んなが私を櫻木美月ではなく、ちゃんと一人の人間の美月として見てくれているからなのか。


確実に、白鳳は私の心の中の居場所になっていた。


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