わたしを光へ。
あれから四日経ち、金曜日。
毎日用事があると言って洸は倉庫に来なかった。
元々クラスが離れている私たちは、放課後以外殆ど会うことはない。
たまに廊下ですれ違うくらい。
そのときも、夜メールをするときも、洸は至って普通だった。
ただ一つ、何をしているのかは隠したまま。
連日の通り、氷室くんと教室を出ようとしたとき、急いだ様子の洸に引き止められた。
「美月、日曜十時に家に迎えに行く。デートな」
それだけ告げてすぐに私たちから離れて、校舎を出て行く。
唐突過ぎて返事も出来なかった。
「随分といきなりだな?」
笑いながら氷室くんは歩き出す。