わたしを光へ。
洸は一瞬、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしたが、すぐに酷く優しく笑った。
「心配しなくても、美月にしか見せる気ないよ」
その大きな手で、私の頭を撫でる。
私が思っていることを見透かして、その不安を消すために。
どうしてこうも、分かってしまうのだろう。
私が考えていること、望んでいること。
今してほしいことを、その欲求以上にして、満たしてくれる。
依存性の高い、甘い男。
もうこんなの、離れられる訳がないじゃない。
「ここでお昼食べよう」
そう指を差したのは、お洒落なカフェ。
予約をしていたらしく、店内は混んでいたがすんなりと席に通された。
注文をして一息つくと、洸が何か袋を取り出す。