その視界を彩るもの



         【あたしって強いよね?】


【なにを今更。言うまでもないわ】



避けるようにしていたことには何も触れず、欲しい言葉だけをくれるイサゾーに心強さを感じる。

うん、奴がそう言うならあたしは絶対に大丈夫。


ずっと曲げてしまっていた口角を久し振りに緩めながら、クッションを抱き締めて眠りの世界に落ちていった。



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