その視界を彩るもの
渦中の篠崎は必死で男のモノから口を離そうとするも、何度も後頭部を押さえ付けられその抵抗は意味を成していないらしく。
局部のみを露出させた数人の男に取り囲まれる篠崎。
その身を包む私服は言うほど乱れていないことから判断して、最後まで突っ込まれた訳ではないようだった。
‥‥ただ、それを唯一の救いと言って良い状況では無いだろうけれど。
篠崎の顔から上半身にかけては男たちの体液に塗れきっている。
抵抗を「無」に帰された篠崎は涙目で必死に俺たち‥‥いや、柳の姿を捉えている。
口腔の奥までソレを突っ込まれているのか、何度も嘔吐きそうになりながら。
「来ないで」
「見ないで」
「助けて」
何かを言わずともその全てを感じ取れてしまいそうなほど、強烈なメッセージを伴って。
‥‥流石にこんなにも趣味の悪い状況は初めて見た。
当の柳を横目に捉えると、尚も目を見開いた奴は篠崎を凝視していて。
隣のナツキですら「見たくない」とでも言うように視線を逸らしてしまっている。
辺り一帯には、男たちの体液に起因して酷過ぎる悪臭が立ち込めていた。