無愛想な同期の甘やかな恋情
ゾクゾクするほどの色っぽさに、私の胸はドキドキと加速度を増していく。


「……いいんだろ? 思いっ切り溺れさせてやる」


不敵に、挑むような言い方。
再び覆い被さってくる穂高君の下で、私はハッと短い吐息を漏らした。
大きな手で脇腹を撫でられ、ビクビクと断続的に身体を痙攣させながら、私は彼の下で必死にもがく。


「ほ、穂高く、待って、待って……」


穂高君は一度身体を起こして、半泣きの私を見下ろし、ごくんと喉仏を上下させた。
ベッドサイドに置かれたルームライトが生み出す柔らかい間接照明の中で、穂高君の姿がぼんやりと浮かび上がる。


「嫌だ。待たない」


私のシャツのボタンを外し始める腕に手をかけると、穂高君が短い拒否を示した。


「遠慮はしない」

「そ、そうじゃなくて!」


掠れた声をあげると、彼も「ん?」と耳を貸してくれる。
私は彼の腕から手を離し、はだけられたシャツを、胸元に手繰り寄せて握りしめた。


「あの……。私、こういうこと、本当に久しぶりで」


恥ずかしさのあまり、つっと横に目を流し、ボソボソと呟く。
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