無愛想な同期の甘やかな恋情
加速度を増す恋
肌に浮かぶ汗に引っかかるように動く、どこかたどたどしい指の感触。
覚醒に導かれ、うっすらと意識が戻ってくる中で、くすぐったさを感じた。
「ん……」
無意識に逃げるように、身を捩る。
寝返りを打って身体を丸めると、私のものではない温もりが、背中から伝わってきた。
「ん、なに……」
ぼんやりと目を開けたのと、掠れた声を漏らしたのは、どちらが先だったか。
「起きた?」
すぐ耳元で甘やかな低い声が聞こえて、私は反射的にビクッと身を竦ませた。
「……えっ」
「おはよう、冴島」
ハッとして肩越しに振り返った途端、朝の挨拶を紡ぐ唇が目蓋を掠める。
咄嗟に閉じた目をバチッと開くと、ベッドに立てた片肘でこめかみを支え、上体を起こしている穂高君のドアップが視界に飛び込んできた。
「っ……ほだ……!?」
「なんだよ、その反応。まさか、寝て起きたら昨夜のことはすべて忘れました……って言うんじゃないだろうな」
一瞬前は妖しいほど艶っぽく見えたその端整な顔を、ムッと不機嫌に歪ませる。
こんな穂高君を見るのはもちろん初めてで、私の胸がドッドッと激しく騒ぎ始めた。
覚醒に導かれ、うっすらと意識が戻ってくる中で、くすぐったさを感じた。
「ん……」
無意識に逃げるように、身を捩る。
寝返りを打って身体を丸めると、私のものではない温もりが、背中から伝わってきた。
「ん、なに……」
ぼんやりと目を開けたのと、掠れた声を漏らしたのは、どちらが先だったか。
「起きた?」
すぐ耳元で甘やかな低い声が聞こえて、私は反射的にビクッと身を竦ませた。
「……えっ」
「おはよう、冴島」
ハッとして肩越しに振り返った途端、朝の挨拶を紡ぐ唇が目蓋を掠める。
咄嗟に閉じた目をバチッと開くと、ベッドに立てた片肘でこめかみを支え、上体を起こしている穂高君のドアップが視界に飛び込んできた。
「っ……ほだ……!?」
「なんだよ、その反応。まさか、寝て起きたら昨夜のことはすべて忘れました……って言うんじゃないだろうな」
一瞬前は妖しいほど艶っぽく見えたその端整な顔を、ムッと不機嫌に歪ませる。
こんな穂高君を見るのはもちろん初めてで、私の胸がドッドッと激しく騒ぎ始めた。