無愛想な同期の甘やかな恋情
どこか切羽詰まったその声に、呼ばれた私だけじゃなく、周りのデスクの同僚もギョッとしたように仕事の手を止める。
「お、お帰り。篠崎君」
私もドキッとしながら、彼を迎えた。
早速、『どうだった?』と訊ねようとして、質問をのみ込む。
私の前まで走ってきて、ピタリと足を止めた篠崎君が、プレゼンの成功とは違う、もっと違った意味で気を昂らせているのが、わかったからだ。
「ど、どうしたの? 篠崎く……」
顎を仰け反らせて、声をかけた私に。
「美紅さん。大変です。古谷さんの企画」
篠崎君が、見たこともないくらい顔を強張らせて、早口で告げた。
「え?」
彼の言葉に導かれ、私はつっとオフィスに視線を向けた。
今日の会議で、篠崎君と同じく発表した古谷さんは、まだ戻ってきていないけれど。
「あ~……。なんか、絶対的な自信があるって、そう言ってたんだっけ?」
私はぎこちなく笑いながら、篠崎君に応えた。
「そんなにすごかった? だったら私も、聞きに行けばよかっ……」
「あれは、美紅さんの企画です!!」
「っ、え……?」
鋭く厳しい一言で遮られ、私は思わず声をのんだ。
「お、お帰り。篠崎君」
私もドキッとしながら、彼を迎えた。
早速、『どうだった?』と訊ねようとして、質問をのみ込む。
私の前まで走ってきて、ピタリと足を止めた篠崎君が、プレゼンの成功とは違う、もっと違った意味で気を昂らせているのが、わかったからだ。
「ど、どうしたの? 篠崎く……」
顎を仰け反らせて、声をかけた私に。
「美紅さん。大変です。古谷さんの企画」
篠崎君が、見たこともないくらい顔を強張らせて、早口で告げた。
「え?」
彼の言葉に導かれ、私はつっとオフィスに視線を向けた。
今日の会議で、篠崎君と同じく発表した古谷さんは、まだ戻ってきていないけれど。
「あ~……。なんか、絶対的な自信があるって、そう言ってたんだっけ?」
私はぎこちなく笑いながら、篠崎君に応えた。
「そんなにすごかった? だったら私も、聞きに行けばよかっ……」
「あれは、美紅さんの企画です!!」
「っ、え……?」
鋭く厳しい一言で遮られ、私は思わず声をのんだ。