無愛想な同期の甘やかな恋情
話を促そうとして横目を向けると、間中さんはテーブルに置いてあったクリアファイルから、資料らしきプリントを取り出した。
「時間もないし、結論から話すね。冴島さん。例の、企画の件。君の後輩の古谷さんに協力して、やり取りをしていたのは、堀田なんだ」
「……え?」
私は、間中さんの言葉が一瞬理解できなくて、パチパチと瞬きを返した。
私の反応を見て、堀田さんが勢いよく、「申し訳ありませんでした!」と頭を下げる。
「え、ええと……」
私は困惑して、目の前に並ぶ二人を交互に見遣った。
「でも、あの。私、古谷さんから、穂高君とやり取りしていたっていうメールを、見せてもらっていて」
戸惑いに揺れる声に、間中さんも黙って頷く。
「それは、俺も確認した。履歴を遡ってみると、古谷さんは確かに自分で企画案を考えていて、それをラボに相談していた。君の企画を、盗んだわけじゃなかった」
彼が淡々とした口調で説明するのを聞いて、私も何度か頷いた。
「そうです。それに、穂高君が……」
「四年前。俺は、冴島さんからアドバイスを求められたことがあったね。申し訳ないことに、この間君からそう言われるまで、すっかり忘れていたけど」
「時間もないし、結論から話すね。冴島さん。例の、企画の件。君の後輩の古谷さんに協力して、やり取りをしていたのは、堀田なんだ」
「……え?」
私は、間中さんの言葉が一瞬理解できなくて、パチパチと瞬きを返した。
私の反応を見て、堀田さんが勢いよく、「申し訳ありませんでした!」と頭を下げる。
「え、ええと……」
私は困惑して、目の前に並ぶ二人を交互に見遣った。
「でも、あの。私、古谷さんから、穂高君とやり取りしていたっていうメールを、見せてもらっていて」
戸惑いに揺れる声に、間中さんも黙って頷く。
「それは、俺も確認した。履歴を遡ってみると、古谷さんは確かに自分で企画案を考えていて、それをラボに相談していた。君の企画を、盗んだわけじゃなかった」
彼が淡々とした口調で説明するのを聞いて、私も何度か頷いた。
「そうです。それに、穂高君が……」
「四年前。俺は、冴島さんからアドバイスを求められたことがあったね。申し訳ないことに、この間君からそう言われるまで、すっかり忘れていたけど」