一目惚れの彼女は人の妻
俺達は居酒屋を出て、駅で電車に乗った。二人とも同じ路線で、降りる駅も同じだった。ご近所さんだから、当然かもしれないが。
電車で会った事がないのは、出社時刻が違うからだと思う。俺の方が、宏美さんより1時間早いのだ。もっとも、帰りは会っていた可能性があるのだが、いつもスマホを見てるから、気付かなかっただけかもしれない。
いつもの駅で電車を降りたのだが、宏美さんはかなり酔っていて足元がふらついていた。俺も酔ってはいたが宏美さん程ではなく、転ぶといけないので、宏美さんの脇の下に手を差し込み、支えるようにして歩いた。
その時、宏美さんの胸に俺の手が触れていたが、不可抗力なので仕方ないと思う。宏美さんも気にしてないようだし。
それにしても、こんなに帰りが遅くなり、しかもほぼ泥酔状態で家に帰り、宏美さんは大丈夫なんだろうか。つまり、旦那と夫婦喧嘩にならないだろうか。
あ。俺と一緒だったとバレたら、今度の仕事に支障が出るかもしれない。いや、それは考え過ぎかな。まあ、いいや。今更だし。
とか考えながらタクシー乗り場へ向かっていたら、
「俊君、あっちに行こうよ?」
突然、宏美さんがそう言って、”あっち”の方向を指差した。その”あっち”を見たら、公園だった。
電車で会った事がないのは、出社時刻が違うからだと思う。俺の方が、宏美さんより1時間早いのだ。もっとも、帰りは会っていた可能性があるのだが、いつもスマホを見てるから、気付かなかっただけかもしれない。
いつもの駅で電車を降りたのだが、宏美さんはかなり酔っていて足元がふらついていた。俺も酔ってはいたが宏美さん程ではなく、転ぶといけないので、宏美さんの脇の下に手を差し込み、支えるようにして歩いた。
その時、宏美さんの胸に俺の手が触れていたが、不可抗力なので仕方ないと思う。宏美さんも気にしてないようだし。
それにしても、こんなに帰りが遅くなり、しかもほぼ泥酔状態で家に帰り、宏美さんは大丈夫なんだろうか。つまり、旦那と夫婦喧嘩にならないだろうか。
あ。俺と一緒だったとバレたら、今度の仕事に支障が出るかもしれない。いや、それは考え過ぎかな。まあ、いいや。今更だし。
とか考えながらタクシー乗り場へ向かっていたら、
「俊君、あっちに行こうよ?」
突然、宏美さんがそう言って、”あっち”の方向を指差した。その”あっち”を見たら、公園だった。