一目惚れの彼女は人の妻
そうなのかなあ。出来る事なら、私もそう思いたいけど……
「それでもやっぱり、俊君には痴漢癖があると思うな」
「だったら、その根拠を言ってみて。俊君が痴漢だという、根拠を」
「え? だって、現に私は4回も彼に胸を触られてる訳だし……」
「2回じゃないの? いつの間に2回増えてるのよ?」
「昨日です」
「全部話したんじゃなかったの? まあいいわ。その4回が、全部偶然か、不可抗力だったとは思えない?」
「可能性はあるかもだけど、そんな確率は……」
「低いわよ。確かに。でもさ、世の中には偶然が重なるって事もあるでしょ?」
確かに。4回を全て思い出してみたけど、どれも偶然か不可抗力、と思えなくもない、かな。
「でもさ、私は見たのよ? 駅のホームで、俊君がコスプレ美少女に捕まって、駅員さんに通報されてるのを」
そう。あれが、俊君が痴漢だという、動かぬ証拠だと私は思ってる。
「それなんだけど、すごい違和感があるのよねえ」
「私の見間違いって事?」
「そうじゃないんだけどさ、あんた、その後の事は知ってるの?」
「どういう事?」
「つまりさ、その後、俊君はどうなったかよ」
「知らない。だって、通勤の途中だったもん」
たぶん警察に連行されて、尋問なんか受けたりしたんだと思う。可哀想だけど。
「それでもやっぱり、俊君には痴漢癖があると思うな」
「だったら、その根拠を言ってみて。俊君が痴漢だという、根拠を」
「え? だって、現に私は4回も彼に胸を触られてる訳だし……」
「2回じゃないの? いつの間に2回増えてるのよ?」
「昨日です」
「全部話したんじゃなかったの? まあいいわ。その4回が、全部偶然か、不可抗力だったとは思えない?」
「可能性はあるかもだけど、そんな確率は……」
「低いわよ。確かに。でもさ、世の中には偶然が重なるって事もあるでしょ?」
確かに。4回を全て思い出してみたけど、どれも偶然か不可抗力、と思えなくもない、かな。
「でもさ、私は見たのよ? 駅のホームで、俊君がコスプレ美少女に捕まって、駅員さんに通報されてるのを」
そう。あれが、俊君が痴漢だという、動かぬ証拠だと私は思ってる。
「それなんだけど、すごい違和感があるのよねえ」
「私の見間違いって事?」
「そうじゃないんだけどさ、あんた、その後の事は知ってるの?」
「どういう事?」
「つまりさ、その後、俊君はどうなったかよ」
「知らない。だって、通勤の途中だったもん」
たぶん警察に連行されて、尋問なんか受けたりしたんだと思う。可哀想だけど。