一目惚れの彼女は人の妻
 そのまま宏美をベッドにそっと押し倒し、キスを深めていこうとしたのだが、

「待って?」

「なに?」

「怖くて聞けなかったんだけど、俊君って何歳なの?」

「ん? 28だけど?」

 と答えたら、宏美は悲しそうな顔をした。

「宏美は?」

「4つ上」

「ふーん」

「引いた?」

「ぜんぜん。そんな事、俺は全然気にしないから」

「ありがとう。良かった。ひゃっ」

 俺は話しながら、宏美のブラウスのボタンを3つ外したのだが、宏美は気付いていなかったらしい。俺が宏美のD、いやEカップの胸を、直に触るまで。

「もう、お喋りは終わり」

「妹さんが帰ってくるから……」

「気にしない」

 でもないが、もう止められない。

「ああ、俊君……」

 宏美をどうやって家まで送るか迷っていたが、そんな心配はいらなかった。

 朝まで宏美を、抱いていたから。

(おしまい)
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