恐怖と愛


そう、由美姉ちゃんのバイトが一緒だった光根(みつね)さんだった。

私も2,3回くらいしか会ったことがないけど、凄く綺麗な人だったから覚えてる。

由美姉ちゃんの葬式のときも来てくれていた。


「なんだ、知り合いだったのか。」

店長は凄く安心そうな顔だった。


「ねぇ、ちょっとだけ2人きりにしてくれない?」


「いいよ!俺は仕事に行くからまた終わり次第に戻ってくるよ。」

そうやって言って店長は出ていった。



「久しぶりだね。

本当、由美がいなくなって私も寂しかったし何回も死のうとしたことがあるよ。

いつも悩みとか聞いてくれたし。

私も実はあまり恵まれた家庭ではなかった。

何回も自殺未遂したこともある。」

 私はそんな話を聞いたら涙が止まらなかった。
私だけではなかった。
由美姉ちゃんが亡くなって私はひとりぼっちのように思っていたが違った。

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