そして私は行間の貴方に恋をした
「何か用か?」

俺の返答が気に食わなかったのか、吊り上げていた目をさらに吊り上げる。

「用なんて無い!死ねバカ!」

「おいおい・・死ねとか言うなよ、ホントに俺が死んだらどうすんだ」

真っ赤な顔を俺に向け、さらに何か言ってやろうと口を開こうとしたので、俺は気先を制して先に口を開いた。

「ほらほら、そんな顔してたら可愛いのが台無しになるぞ」

「・・っ!思ってもない事言うな!バカ!」

「いやいや、俺は冗談は言うけど嘘は言わない派だぞ。可愛いと思ったから言ったんだよ」

女の子は何か言いたそうに口を開きかけたが、結局口を閉じて俺が敷いたブルーシートの端に座った。

「何勝手に座ってんだ?」

「うっさい、別にいいでしょ、減るわけでもないし」

「減る減る。そこに座られたら俺が横になれないだろ」

俺の言葉は無視する事に決めたのか、女の子は不機嫌そうな目を何も無い中空に向けている。


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