『菫』
春
スミレに出会ったのは僕が大学生のとき。
まだ何になりたいかもわからず、
『とりあえず国語がトクイだから』
という理由だけで入った文学部に籍をおいて二年の月日がたった頃だった。
この頃の僕はとにかく毎日がダルくて面倒くさかった。
大学でもそんなに目立つグループには居らず、
友達も片手でたりるほどの人数。
いわゆる“陰キャラ”という部類だとおもう。
もともと人付き合いは苦手な方だったし、
大学の自由すぎるかんじはなおさら僕にとって大変な環境だった。
遊びにいくひとも、誘われることもほとんどないから、
大学〜バイト〜家をくりかえす毎日。
「ふぅ、」
とくに意味もなくひとつため息をついた大学の帰り道。
いつもどおり講義を終え、バイト先へむかう。
まだ何になりたいかもわからず、
『とりあえず国語がトクイだから』
という理由だけで入った文学部に籍をおいて二年の月日がたった頃だった。
この頃の僕はとにかく毎日がダルくて面倒くさかった。
大学でもそんなに目立つグループには居らず、
友達も片手でたりるほどの人数。
いわゆる“陰キャラ”という部類だとおもう。
もともと人付き合いは苦手な方だったし、
大学の自由すぎるかんじはなおさら僕にとって大変な環境だった。
遊びにいくひとも、誘われることもほとんどないから、
大学〜バイト〜家をくりかえす毎日。
「ふぅ、」
とくに意味もなくひとつため息をついた大学の帰り道。
いつもどおり講義を終え、バイト先へむかう。