言わないで
.......気のせいじゃない。


なぜだか、そう確信をもって言えた。


「.......タクミ、今日何してたの?」


「.......あ?んなのどーだっていいだろーが」


「.......そか」


さっきまで高まっていた気持ちは、

もう既に冷めてしまった。


香水のことじゃない。


タクミの冷たい態度によって。
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