見上げる空は、ただ蒼く
「ん.........。」

目を覚ますと、またしても
そこは病院の一室だった。

ベッドの周りにひかれている
カーテンの向こうに、2つの
人影がぼんやりと映っている。

ベッドから起き上がって伸びを
すると、いきなりカーテンが
大きな音をたてて開いた。

「結乃、よかった......。」

1人は、葉音。

「無理はしちゃダメよ。」

そしてもう1人は私を助けて
くれた金森さんだった。

「葉音、来てくれたの?」

「当たり前じゃん!私は結乃の
2番目の親友だから。まぁ、
1番は奏に譲ってあげるけどね。」

「奏は......?」

私が尋ねると、葉音は奏がまだ
バスケットボールの試合から
戻ってきていないことを教えてくれた。

「奏には、結乃のこと伝えてある。
終わり次第すぐに来てくれるって。」
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