見上げる空は、ただ蒼く
凜が学校に来なくなって
ちょうど2ヶ月が経った頃。
私は奏と2人で、轢き逃げ事件の
加害者として服役している私の
お母さんの元を訪ねた。
お母さんが逮捕されてから、私は
1度もお母さんを訪ねていなかった。
正直に言うと、怖かったから。
あの頃の虐待の記憶が、
もう2度と忘れられないほどに
心にも身体にも
深く刻み込まれていたから。
でも、この数ヶ月の間に本当に
いろいろなことがあって。
やっぱりもう1度お母さんと
しっかり向き合わないと
いけないなって強く感じたの。
それで、断られると思いながらも
1週間前に奏に頼んでみた。
お母さんに会いに行くから
奏についてきてほしいんだ、って。
奏は私の言葉にちょっと笑って、
『結乃、がんばれ。』
そう励ましてくれた。
私が辛いときや哀しいとき、
それを隠していてもいつだって私が
言ってほしい言葉をかけてくれたのは
家族や先生じゃなくて奏だった。
今までの人生で、奏以外の人に
褒められたという記憶がほとんどない。
奏は私の良いところを見てくれて、
それをちゃんと評価してくれる。
奏のそんな律儀なところが好きだった。
ちょうど2ヶ月が経った頃。
私は奏と2人で、轢き逃げ事件の
加害者として服役している私の
お母さんの元を訪ねた。
お母さんが逮捕されてから、私は
1度もお母さんを訪ねていなかった。
正直に言うと、怖かったから。
あの頃の虐待の記憶が、
もう2度と忘れられないほどに
心にも身体にも
深く刻み込まれていたから。
でも、この数ヶ月の間に本当に
いろいろなことがあって。
やっぱりもう1度お母さんと
しっかり向き合わないと
いけないなって強く感じたの。
それで、断られると思いながらも
1週間前に奏に頼んでみた。
お母さんに会いに行くから
奏についてきてほしいんだ、って。
奏は私の言葉にちょっと笑って、
『結乃、がんばれ。』
そう励ましてくれた。
私が辛いときや哀しいとき、
それを隠していてもいつだって私が
言ってほしい言葉をかけてくれたのは
家族や先生じゃなくて奏だった。
今までの人生で、奏以外の人に
褒められたという記憶がほとんどない。
奏は私の良いところを見てくれて、
それをちゃんと評価してくれる。
奏のそんな律儀なところが好きだった。