見上げる空は、ただ蒼く
「そいつらは全部、俺たちの目では
見ることは出来ねーけど、確かにそこに
存在してる。人の心は見えないでしょ。
相手に自分の心を伝えるために、
俺たちは言葉ってやつを使うんだよ。」

彼の瞳に真っ赤な夕陽が映って
きらきらと光り輝く。

「だから、俺はさ。」

奏はそこで息をつくと、笑った。

「何回だって結乃に伝えるから。
ありがとうもごめんも好きも嫌いも
気持ちは出来るだけ言葉にして
結乃に伝える。言葉の数だけ俺たちの
想い出を増やしたいから。」

「奏......ありがとう。私も出来るだけ
自分の気持ちを奏に言葉で伝えるね。」

君との約束は守るって、
今この時に誓うから。

いつまでも......









       一緒だよ。
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