見上げる空は、ただ蒼く
教室に1人で座っていた葉音の元に
駆け寄り、手紙のことを話す。

「無視だよ、無視。」

そう言われた。
でも。
不気味な手紙は毎日、
私の靴箱に入れられるようになった。

『お母さんのことを、もっと
知りたくはありませんか。』

『ただ、貴女と話したい。
こちらはそれだけの想いです。』

『話しましょう。きっと貴女も
この話を聞く価値があると思います。』

頭が可笑しくなりそうだった。

4日目。

手紙を握りしめて葉音の机に行くと、

「顔色悪いけど、大丈夫?」

と心配そうに眉を下げて言われた。

「手紙、またきてた。」

それだけ言うと葉音は真剣に考え込む
ような表情になり静止してから
私の手にそっと包み込むように触れる。

「今日さ、行ってみない?
私も結乃と一緒についていくから。」

私は小さく頷いた。
今日の放課後、屋上で。





きっと何かが起こる。
何故だか嫌な予感がした。
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