見上げる空は、ただ蒼く
「ごめん、痛いと思うけど。」
謝りつつ、ぐったりとしている
奏の身体を折り曲げる。
学校の集合朝礼の時みたいな
体育座りの体勢にすると、開いた
スーツケースにそのまま入れた。
「よいしょっ......と。」
頭が上になるようにして、
出来るだけそっと立てる。
それからスーツケースを
コロコロと転がして病院を出た。
「電車に乗って...いや、バスだな。」
バス停からバスに乗り込んで家に帰る。
私は両親が共働きで2人とも
海外を飛び回っているから、
家には今の時間でも誰もいない。
ずっと1人で過ごしてきたんだ。
ドアを開けて家に入ると、とりあえず
スーツケースから奏を出して
横長のソファにゆっくりと横たえた。
あちこちに目立つ傷。
きっと、凜と喧嘩したんだろう。
「恋は盲目ってやつね。」
結乃と奏の片想い合いは
見ていて本当にじれったい。
お互い両想いなのに、
怖がって踏み出せずにいて。
背中を押してあげたくなる。
謝りつつ、ぐったりとしている
奏の身体を折り曲げる。
学校の集合朝礼の時みたいな
体育座りの体勢にすると、開いた
スーツケースにそのまま入れた。
「よいしょっ......と。」
頭が上になるようにして、
出来るだけそっと立てる。
それからスーツケースを
コロコロと転がして病院を出た。
「電車に乗って...いや、バスだな。」
バス停からバスに乗り込んで家に帰る。
私は両親が共働きで2人とも
海外を飛び回っているから、
家には今の時間でも誰もいない。
ずっと1人で過ごしてきたんだ。
ドアを開けて家に入ると、とりあえず
スーツケースから奏を出して
横長のソファにゆっくりと横たえた。
あちこちに目立つ傷。
きっと、凜と喧嘩したんだろう。
「恋は盲目ってやつね。」
結乃と奏の片想い合いは
見ていて本当にじれったい。
お互い両想いなのに、
怖がって踏み出せずにいて。
背中を押してあげたくなる。