見上げる空は、ただ蒼く
あのとき私が下駄箱に入っていた
紙のことを聞いたとき、結乃に
何があっても行くなって言ってたら。
結乃は自殺未遂なんてこと
しなかったかもしれない。
それに、奏がこんなに苦しむことも
なかったかもしれないのに。
「ごめん。」
奏に深く頭を下げる。
彼は不思議そうに私の目を見た。
「葉音は何に謝ってんの?」
「だって、結乃が自殺未遂したのは
私のせいなのよ?私がもしもあのとき
結乃を引き留めていたなら、
あの子は自殺未遂なんかしなかった。
私が結乃を追い詰めたの。
今回のことは私に責任がある。」
一息で一気に捲し立てて、
言い終わると軽く息を吐いた。
彼はしばらく下を向いて何事か考えて
いたけれど、やがてこちらを向いた。
「馬鹿。」
それだけ言うと彼は黙り込む。
「そうだよ、とんでもない馬鹿なの。
それくらいは自分でも分かってる。」
「ううん、違う。その考え方が
馬鹿だって言ってんの。委員長、
成績は学年トップだろ?なのに
考えてることが馬鹿すぎる。俺は...
いや、俺と結乃は今回のことが
葉音のせいだとは全く思ってない。」
紙のことを聞いたとき、結乃に
何があっても行くなって言ってたら。
結乃は自殺未遂なんてこと
しなかったかもしれない。
それに、奏がこんなに苦しむことも
なかったかもしれないのに。
「ごめん。」
奏に深く頭を下げる。
彼は不思議そうに私の目を見た。
「葉音は何に謝ってんの?」
「だって、結乃が自殺未遂したのは
私のせいなのよ?私がもしもあのとき
結乃を引き留めていたなら、
あの子は自殺未遂なんかしなかった。
私が結乃を追い詰めたの。
今回のことは私に責任がある。」
一息で一気に捲し立てて、
言い終わると軽く息を吐いた。
彼はしばらく下を向いて何事か考えて
いたけれど、やがてこちらを向いた。
「馬鹿。」
それだけ言うと彼は黙り込む。
「そうだよ、とんでもない馬鹿なの。
それくらいは自分でも分かってる。」
「ううん、違う。その考え方が
馬鹿だって言ってんの。委員長、
成績は学年トップだろ?なのに
考えてることが馬鹿すぎる。俺は...
いや、俺と結乃は今回のことが
葉音のせいだとは全く思ってない。」